先日『東京ゴッドファーザーズ』という今敏監督のアニメ映画を見たので、紹介をします。
今敏監督の作品の中でも難解な部分はなく、コミカルな主人公たちのドタバタ劇となっています。
簡単なあらすじ
クリスマスの夜。三人のホームレスは捨てられた赤ん坊を見つけます。その子にキヨコと名付け、わずかな手掛かりをもとに母親を探しに行く物語です。
感想(ややネタバレあり)
この映画を一言で表すと”It’s a small world”です。
(ハナが昔勤めていたお店にでたまたま助けられていたギンと再開をしますし、ミユキの父親ともたまたま電車の停まる位置が同じだったため再開しますし…)
ほかにもオープニングから様々な奇跡が重なり、都合のいい展開は多いけれど鼻につくわけではなく、テンポが良くて気持ちのいい作品でした。3人のコミカルな動きが魅力的で、大人こそ楽しめる作品だと思いました。
また、いい意味で深く考察せず楽しめるところが良い作品だと思いました。
印象に残ったシーンはラスト幸子の腕の中でキヨコがそっと「帰りたい」というように見えるシーンです。
なぜ偶然が鼻につかないのか
この作品の中では偶然がたくさん起こります。偶然だらけです。
それでもこのご都合主義が鼻につかないのは、主人公3人が都合のいい展開に対してかっこつけたり極端に有利になったりしないからだと思います。
また映画の中で奇跡がたくさん起こりますよという暗示が何度も出るためだと思います。(ハナの「キヨコは不思議な運を持っているのよ」というセリフなど)
最後に
主人公はホームレスで、顔がいいわけではなく秀でた能力があるわけでもありません。むしろ怒鳴れば唾が飛ぶし、臭いし…
しかし、この映画には魅力があります。
だからこそ、私はこの作品をおすすめします。
新型コロナウイルスが終息したら聖地巡りに行きたいな(^-^)